香りのパワー!香水がもたらす心理的・心理的効果とは? その1

香水

この記事では、香水が私たちの心理に与える影響について探求します。香りのパワーが私たちの気分や振る舞いにどのような影響を与えるのかを解説し、特定の香りが特定の感情や状態を引き起こすメカニズムについても紹介します。

woman smelling flower during daytime

1.「五感で最も記憶に残るのは…」                                                                                  

いきなりですが、クイズを出題します。

人間の五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)の中で最も記憶に結びやすいのはどの感覚だと思いますか?正解は、嗅覚です。

実は五感の中で嗅覚だけが記憶をつかさどる海馬という脳の部位にほぼ直接的に信号を送ることができます。

二つ目のクイズです。初対面の方との第一印象は五感の中のどこで判断されることが最も早いと思いますか?

視覚だと答える方が多いと思いますが、正解は嗅覚です。視覚情報は約6秒に対して、嗅覚情報は約0.2秒なので、嗅覚情報の伝達の速さが圧倒的でした。

2.「プルースト効果」

心理学の世界で有名なのはプルースト効果です。プルースト効果というのは具体的に特定の匂いが、それに結びつく記憶や感情が無意識的に呼び起こされる現象のことです。

例として、実際に私が経験したプルースト効果を紹介します。

ある香水の匂いを嗅ぐとその香水をつけていた人を思い出す、カレー屋さんの目の前を通ってカレーの匂いを嗅ぐとカレーが食べたくなる、金木犀の香りを嗅ぐと小学生時代を思い出すことがあるなどです。

逆に言うと、このプルースト効果を利用して自分を思い出してもらうことも可能ですね。

先日放送が最終話を迎えたアマゾンプライム恋愛リアリティー番組バチェラー5でプルースト効果を感じたエピソードがあるのでお話しします。

ここからはバチェラー5のネタバレを含みますので、見たくない方は読まないようにお気を付けください。

バチェラーの長谷川さんは、最終的に選んだお相手が大内さんという女性でした。大内さんは初対面の時に長谷川さんへ自分の好きな香りのお香をプレゼントとして渡していました。長谷川さんはバチェラーの旅中、もらったお香を自分の枕元に置いていたそうです。お香の香りが身近にあることで常に大内さんと一緒にいるような感覚があったのではないでしょうか。

3.「香水がもたらすメリットとは」

  • 自分に自信がつく

自分から良い香りがすることで自信につながります。他人から見ると、香水をつけている人はおしゃれに関心があると思われるため洗練して見えます。

  • 集中力を高める効果
  • リラックス・リフレッシュ効果

香りによっては集中力を高めることができたり、リフレッシュ効果を得られるものもあります。次の記事で詳しく書いているので読んでみてください。

  • 体臭を抑える効果
  • 営業成績アップ、交渉術成功の可能性があがる。

アメリカのレンスラー・ポリティック研究所のロバート・バロン博士の実験によると、

コーヒーのとてもいい香りのする「喫茶店前」と、無臭の「洋服店前」の両方で、道行く人たちにアンケートを頼むという実験をしたそうです。結果、良い香りのするコーヒー店の方が成功率2倍以上あがったそうです。また、別の実験では、女性の実験者が香水をつけた場合と、何もつけてない場合とを試したそうです。この実験でも、やはりいい香りを漂わせている女性の方が、説得効果は高くなったという報告がなされています。

相手にとって心地よい香りであれば受け入れやすくなるのでうまく使いこなせばますます営業成績がアップする可能性もありますね。

4.「香りの種類」

そもそも香水は何十、何百もの数の香料を混ぜ合わせて作られたもののため、3段階で香水の香り立ちの変化していく特性があります。

トップノート : ~10分程度

ミドルノート : ~3時間程度

ラストノート : ~12時間程度

香水の主役はミドルノートのため、出かける直前に香水をつけるのではなく、30分くらい前につけるのがベストかもしれません。

また、香水のノート(香調)には種類がありますが、7つに分類されているところもあればもっと細かく分類されているところもあるなど正確には決まっていないようです。今回はせっかくなので細かく分類されている表を参考にブログに記載します。

  • シトラスノート…明るくさっぱりとしてフレッシュな柑橘系の香り。レモン、シトラス、グレープフルーツ、ライム、マンダリンなど。
  • アロマティックノート・ハーバルノート…自然を感じされる爽やかなペパーミント、ローズマリーなどのハーブ調の香り
  • グリーンノート…植物の葉や茎の緑を感じさせる、開放的な印象を与える香り。パチュリ(シソ科の植物で墨汁のような香り)ベルガモット(ややビターなオレンジのようなジューシーな香りやレモン様のフレッシュな香り)、グリーンティー
  • オゾン(マリン)ノート…水や海、オゾンなどを感じさせる香り。
  • フルーティーノート…ペア、ピーチ、アップル、ざくろ、ベリーなどのジューシーで可愛らしいフルーツの香調
  • フローラルノート…女性用の香水で最も多い香調。代表的なローズやジャスミン、ラベンダーなどをテーマに作られた香調
  • スパイシーノート…アニス、クローブ、ナツメグ、胡椒、ジンジャー、シナモンなどの香辛料が使われる。香りとしては刺激的なのでアクセントとして使われることが多い。
  • レザーノート…革の香り
  • グルマンノート…キャラメルやチョコレート、バニラ、キャンディなど甘いお菓子のような香り
  • アルデハイディックノート…アルデヒドを使った香り。シャープで金属っぽい印象と華やかさと優雅な印象を与える。
  • オリエンタルノート…お香のような印象でエキゾチックで官能的な甘い香り。スパイス、樹脂やバニラ、アニマルノートなどでまとめることが多い。
  • パウダリーノート…粉っぽいクラシカルで清潔感がある甘い香り
  • ムスキーノート…温かみがあり、軽い石鹸のような清潔感を感じさせる香り
  • ウッディノート…樹脂や木々を感じさせる香り。重厚感や落ち着き、渋みを感じさせる。ヒノキ、ユーカリ、サイプレス(スギやヒノキのような香りにややスパイシーな香りがプラスされたような香り)
  • アニマリックノート…動物性の特有なハードさとセクシャリティを感じさせる個性的な香調。ムスク(ジャコウジカの香嚢からとれる特殊な皮脂の香り。1979年以降、ワシントン条約でジャコウジカの捕獲は禁止。現在は天然のムスクが流通することはほとんどありません)、アンバーグリス(マッコウクジラの腸内にできる結石)、シベット(ジャコウネコの分泌物)
  • アンバリーノート…重厚感があり温かくほのかに甘い香り
  • シプレノート…コオークモス(苔)をベースに柑橘、ローズ、ジャスミン、スパイス、樹脂、ベチバー、パチュリ、シダーウッドなど作られたドライで複雑な香り
  • フゼアノート…男性用に用いられる。ラベンダーにハーブとクマリンなどを合わせた香り。男らしさと誠実さを感じる香り

次の記事では特定の香りが特定の感情や状態を引き起こすメカニズムについても紹介します。ご興味がある方はぜひ続きを読んでみてください。

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